2023年6月、古墳観光の裾野の拡大を目的に、地域連携による「御墳印」の販売を開始しました。
「御墳印」とは、御朱印の古墳版で、古墳を来訪した際の記念印としてもらえます。各古墳の指定販売先で料金を支払うと各古墳のオリジナル「御墳印」がもらえます。
今回は行田市内にある14種類の「御墳印」を巡るルートをご案内致します。
秩父鉄道「行田市駅」下車 徒歩約7分 観光物産館ぶらっと♪ぎょうだへ
❶ レンタサイクルを借りよう!
観光物産館ぶらっと♪ぎょうだ
行田の観光発信基地「観光物産館ぶらっと♪ぎょうだ」にて、レンタサイクルの受付をします。
いざ、出発♪
所要時間:約10分
住 所
行田市忍2丁目1-8
電話番号
048-554-1036
- 約15分(約4km)
❷ まずは1か所目。石室もご覧いただけます。
小見真観寺古墳(国指定記念物)
真観寺境内にある全長102メートル、高さ8メートルの前方後円墳で、後円部と鞍部の2ヵ所に横穴式石室があります。
後円部の南側にある横穴式の複室の石室は、寛永11年(1634年)に発見され、秩父産の緑泥片岩による石室で巨大な石材を用いた精巧なものです。
前室は奥行2.7メートル、幅2.2メートル、高さ2.1メートル、玄室は2.4メートル、幅2.2メートル、高さ2.1メートルで両室の間仕切りは、緑泥片岩の一枚石に四角い窓を開けています。
鞍部にある石室は明治13年に発掘され、金環、鉄製刀子(とうす)、金銅装頭椎太刀(かぶつちのたち)、銅鋺(どうわん)などが発見されました。出土品は、東京国立博物館に所蔵されています。
最近の発掘調査で周溝が確認され、その底付近から埴輪の破片が多く発掘されました。また、出土遺物などから6世紀末から7世紀初め頃に築かれた市内最後の前方後円墳ではないかと推測されています。
所要時間:約20分
住 所
行田市小見1124
電話番号
- 約10分(約2km)
➌ 往時を偲ぶ線刻画が特徴
地蔵塚古墳
若小玉古墳群に含まれ、墳頂に地蔵堂が安置されていることから、地蔵塚古墳と呼ばれています。
墳形は方墳と思われ、築造時期は7世紀中葉と考えられています。
規模は、一辺約28メートル、高さ約4.5メートルとされていますが、近年の 調査でより大型の古墳である可能性が高いと思われます。
石室の形態は胴張りで、奥壁と天井石は緑泥石片岩(りょくでいへんがん)、他は安山岩の切石を用いています。奥壁及び側壁下には、根石が置かれていました。
遺物としては、石室内から鉄鏃(てつぞく:鉄製矢じり)片や須恵器片が少量出土しています。
最大の特徴は、左壁・右壁及び奥壁に線刻画が描かれていることで、烏帽子(えぼし)を被った人物、弓を引いている人物、馬、水鳥、家と思われるものが描かれています。
これらの絵からは、広々と広がる沼で鳥が遊び、舟に乗り、かいで漕ぎ渡る景色が想像され、この石室に葬られた人物の生前の姿を描いたと考えられます。
所要時間:約20分
住 所
行田市藤原町2-28-1
- 約700m(約3分)
❹ 関東の石舞台とも呼ばれる古墳
八幡山古墳
若小玉古墳群(わかこだまこふんぐん)の中心となる古墳で、7世紀前半に造られた直径約80メートルの大型の円墳と推定されています。
昭和9年(1934年)に、約2キロメートル東にあった小針沼(こばりぬま)の干拓事業のため古墳の封土を崩した際に、 石室が現れました。翌年の発掘調査の結果、石室はほぼ南北に位置し、南を正面とする 前・中・後室の3室からなる全長16.7メートルの巨大な石室であることが明らかになりました。
各室とも秩父地方から運搬された巨大な緑泥片岩(りょくでいへんがん)と安山岩で築造されています。その後、昭和52年から54年に発掘調査と復元整備が行われて現在の姿になっています。
発掘調査では最高級の棺である漆塗木棺(うるしぬりもっかん)の破片や銅鋺(どうわん)など豪華な遺物が発見され、この古墳に葬られた人物がかなりの権力者であったと考えられることから、「聖徳太子伝暦(しょうとくたいしでんりゃく)」に登場する武蔵国造物部連兄磨(むさしのくにのみやつこもののべのむらじえまろ)の墓と推測する説もあります。奈良県明日香村の石舞台古墳(いしぶたいこふん)に匹敵する巨大な石室であることから、「関東の石舞台」とも呼ばれています。
※外観見学は自由。土曜、日曜、祝日は公開(10~16時)
所要時間:約20分
住 所
行田市藤原町1-27-2
- 約20分(約5㎞)
❺ まだまだ謎の多い古墳
真名板高山古墳
この古墳は、東西に主軸を持つ前方後円墳で、前方部には浅間社が祭られています。
現存の墳丘の大きさは、全長90.5メートル、前方部の高さ7.3メートル、最大幅50メートル、後円部の高さ5.4メートル、直径40メートルです。
これまでにトレンチ、ボーリング調査が数回行われていますが、埋葬施設等の詳細は不明です。ボーリング調査の結果から、古墳が約3メートル埋没しており、深さ約2メートルの二重の周堀が巡ることが判明しています。
築造年代、埋葬施設、副葬品類については明らかではないですが、周辺から採集された埴輪(はにわ)片等から、6世紀後半の築造と考えられています。墳丘の形状は、かつて多量の封土(ふうど)が除去されたために、大きく変形しています。
西方約4キロメートルに位置する埼玉古墳群とも時期的には並行しており、その関連が注目されています。
所要時間:約10分
住 所
行田市真名板1532
- 約20分(約5㎞)
❻ 猫に会える縁結び神社
浅間塚古墳
埼玉古墳群で前方後円墳の築造が終了した後に築かれた直径58メートルの大型円墳です。
墳頂には前玉(さきたま)神社、中腹には浅間社(せんげんしゃ)が鎮座しています。前玉神社は、「延喜式神名帳」(927年)に記されている延喜式内社です。
出土遺物が少ないため、築造時期は明確ではないですが、埴輪を伴わないことから7世紀前半と推定されています。
古墳周辺からは、石室の石材と考えられる角閃石安山岩が数点確認されています。
前玉神社は境内で可愛い猫が飼われていることがSNSなどで評判となっており、ニャンニャンの日(22日)の期日限定の猫の御朱印が人気になっています。
所要時間:約20分
住 所
行田市埼玉5450
電話番号
- 約500m(約2分)
❼ 9基の大型古墳が群集する国の特別史跡
埼玉古墳群
埼玉県名発祥の地、行田市大字埼玉(さきたま)にあり、5世紀後半から7世紀はじめころまでに作られた9基の大型古墳が群集している公園です。
令和2年に国の特別史跡に指定されました。
約30haの古墳公園内には、国宝「金錯銘鉄剣(きんさくめいてっけん)」のレプリカなどが展示されている「県立さきたま史跡の博物館」や、はにわ作り体験ができる「はにわの館」などがあり、古代のロマンを堪能できるスポットとして多くの人で賑わっています。
<埼玉古墳群構成古墳>
稲荷山古墳、丸墓山古墳、二子山古墳、将軍山古墳、愛宕山古墳、瓦塚古墳、奥の山古墳、鉄砲山古墳、中の山古墳
所要時間:約90分
住 所
埼玉県行田市埼玉/さきたま古墳公園内
- 徒歩
❽御墳印14種類はここで購入できます
観光物産館さきたまテラス
令和5年4月1日に、さきたま古墳公園内にオープン。
地場産品の販売はもちろん、はにわ及び古墳グッズが沢山。
「わたぼくソフトクリーム」や、「行田の餃子バーガー」、「行田古代米カレー」など軽食や、カフェも併設されています。
御墳印はこの観光物産館さきたまテラスのほか、公園内の「行田市はにわの館」でも14種類購入できます。
所要時間:約20分
住 所
行田市佐間1503₋1
電話番号
048-501-7407
- 約15分(約3km)
➒ 自転車を返却しよう
観光物産館ぶらっと♪ぎょうだ
-
秩父鉄道・行田市駅まで徒歩7分
行田市内14種類の御墳印、制覇おつかれさまでした!